野菜ソムリエノート

レタスの旬は秋だった

ずっと、レタスの旬は夏だと思い込んでいました。
産地リレーの現状を改めて見つめると共に、新しい葉物の栽培方法などにも注目です。(2007年11月)

旬を食べるには、旬を知る

恥ずかしながら、夏にはきゅうりやトマト、レタスの生野菜のサラダを食べて、身体を冷やす効果を期待するのだと、長いこと考えていました。
このイメージから、レタスの旬は夏だと思い込んでいたのです。
旬の野菜は、その野菜や果物が持つ栄養素が最も多く含まれるので、よって秋になったらレタスを買わない・・・それが旬を食べるということなのだと。

しかし、野菜ソムリエの勉強を始め、副読本を読んで、愕然としました。レタスの旬は秋だったのです!
冷涼な気候を好むため、夏には高原レタスが盛んに出回っていたのでした。

種まきの時期は、年2回、3〜4月と8月に行われ、春まきは5〜6月に、秋まきは11月に収穫の時期を迎えるのです。
まさにこの記事を書いている11月は、レタスの旬な訳です。

11月になっても、夏と変わらず店先には大量のレタスが売られていて、「季節感がないわねえ」と思っていた、私の認識が間違っていたのです。
今一度、副読本を読んで、それぞれの旬を勉強しなおそうと思った、未だに野菜ソムリエの勉強を続けている理由でもあります。

産地リレー

産地リレーと云う言葉を聞いたことがありますか?
農作物の栽培技術が向上した結果、野菜・果物ごとにその土地での旬が、細長い日本の地形を利用して、次々にリレーのように移動していくことを、産地リレーと呼びます。
これも、野菜ソムリエの授業で知りました。

レタスで云えば、夏は長野県や岩手県、秋は茨城県や香川県、冬は静岡県が主な産地となるそうです。
しかし冬場はハウス栽培になります。

1年中安定して出回っているレタスですが、産地リレーを利用しても、旬を食べるという意味では、5〜11月の購入にしようと思いました。

新しい栽培方法

先日、新しい栽培方法をとっているリーフレタスとサラダ菜の試食を行いました。

水質汚染や光化学スモッグなどに影響されずに、高品質の水耕栽培で育てられるのだそう。
根っこが付いたままの出荷とのことで、葉っぱはとても生き生きしていました。
店頭に並べるにしても通販にしても、結構大変そうだなあ。

クリーンな環境を売りにするくらい、日本の農業は危険がいっぱい・・・でなければなあと、希望に近い思いを抱きました。
ちょうど夏場だったので、サラダとして頂くほかにも、レタスをたくさん敷いてそうめんを茹でてごまダレを出汁で伸ばしてかけてサラダそうめん風にしても美味しくたっぷりと頂きました。
以前、TVでも別の水耕栽培野菜の工場の様子を見ましたが、個人的な感情では工場生産の野菜はどうしても「工業製品」に見えてしまいます。
安定して野菜を仕入れたい外食産業にとっては、救世主かも知れません。
しかし、家庭の食卓を預かる身としては、できれば安全な処で露地栽培された野菜を使いたいと云うのが自然な感情ではないかと。
私はそうです。

参考資料

新ビジュアル 食品成分表(増補版)―食品解説つき
花図鑑 野菜 (草土 花図鑑シリーズ)


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